ここではインターネット上によくある政治に関する誤解やデマを紹介するとともに、それにたいしての検討を掲載したwikiです。

(注:このページは、必ずしも「日本は性犯罪が多い」と主張するものではありません)

よくある誤解

  1. 日本は性犯罪が少ない!
  2. 日本は海外と比べて性犯罪が少ない!

本当のところは?

「日本の性犯罪のほとんどは外国人のせい!」というデマについては「犯罪と外国人」の項を参照ください。
 
  • 日本は性犯罪が少ない?
    • 残念ながら、そうとは言い切れません。性犯罪といってもたくさんあるので、ここでは凶悪犯罪として注目度の高い強姦罪(正確には強制性交等罪)に絞って見ていきましょう。下の図は、各国別に2013年の強姦(レイプ)事件発生率を比較したグラフです。日本の数値はものすごく低いですね。しかし、この数値をもって日本の性犯罪が少ないと考えるのは時期尚早です。

(ニューズウィーク日本版「レイプ事件を届け出る日本の被害者は氷山の一角」より)
    • この発生率は認知件数(被害者らが届け出たことなどにより警察が認知した犯罪件数)から算出していることに注意が必要です。ここでは、認知されなかった強姦(レイプ)被害は考慮されていません。つまり、このグラフの数値は、「被害者のうち警察に届け出た人の数」を10万人当たりの比率として出しているにすぎません。グラフでは、性に対する理解度が高いと言われているスウェーデンの数値が高く、レイプ被害が深刻化していると言われるインドの数値が低いことが示唆的です。
    • 本当の被害実態は知りたい場合、暗数という警察に認知されなかった被害を含めた被害実態の指標があります。法務総合研究所(法務省の下部組織)が2012年に実施した「犯罪被害実態(暗数)調査」によると、16歳以上の女性が5年間(2007〜2011年)のうちに強姦(レイプ)被害を経験した比率は0.27%でした。この比率を同年齢の女性人口に当てはめると、被害者の推計数は15万3438人となります。同期間に認知された強姦事件数の7257件なので、はるかに多いことがわかりますね。
    • また、内閣府が2017年に実施した「男女間における暴力に関する調査」では、20歳以上の女性の7.8%、約13人に1人が、人生に一度は「強姦(レイプ)被害に遭った経験がある」と回答しています。また、7.8%の被害者女性のうち警察に相談したのは2.8%、一方で56.1%は「被害について誰にも打ち明けたり、相談したりしたことがない」と回答しています。つまり、強姦(レイプ)被害者女性のほとんどが泣き寝入りしてしまっていると推測されます。
    • 人によっては、これらの行政調査は実態を反映できていないのでは?と疑義を呈す人もいます。というのは、例えば内閣府の調査はアンケート形式で行われており、回答者数は毎回3000人程度なので、母数が少ないのではないか?というわけです。しかし、この調査では、毎回レイプ経験率が6〜7%代で推移しており、ほぼ横ばいです。実態を反映できていなかったとすれば、この数値は毎回大きくズレるはずなので、実態は反映できていると考えられます。ちなみに、2017年の7.8%というのは調査開始以来一番高い数値です。2017年度から法改正によって強姦罪の成立要件が拡大したので、それが原因と思われます(詳細は後述)。

(BuzzFeed Japan News「男性の5人に1人がDVを経験。内閣府の調査でわかった6つのこと」より)
  • 日本は海外と比べて性犯罪が少ない?
    • 上記の説明をしても、「それでも海外と比べれば性犯罪は少ない!」と反論する人がいます。暗数は日本だけでなく海外にもあるので、それを踏まえなければ議論は片手落ちだ!というわけです。確かにそれも一理あります。さらに言えば、海外と比較するなら、国によって強姦罪の成立要件が異なっていることも考慮しなければなりません。
    • 例えば、日本では、2017年の法改正によって強姦罪の成立要件が大幅に拡大され、それまでは暴行・脅迫を用いた膣性交(陰茎の膣内への挿入)であることが要件とされていましたが、肛門性交や口腔性交(陰茎の口や肛門への挿入)も含むことになりました。したがって、法改正の後では、強姦(レイプ)事件の認知件数や被害者の暗数は増えると考えられます。 一方で、スウェーデンでは、異物の挿入だけでも成立します。これも最初に挙げたグラフでスウェーデンの数値が高い要因と言えるでしょう。
    • このように、各国の被害実態を比較する場合、暗数と強姦罪の成立要件を考慮する必要があります。そのことを踏まえて、日本とアメリカとイギリスの強姦(レイプ)被害の実態を比較した人がいます。この調査では、2002年のアメリカ、2004年のイギリスの暗数と比較しており、目安としては参考になります。 調査の結論としては、暗数はアメリカが高く、日本とイギリスの値は同じくらいだが、強姦罪の成立要件などの法制度の面を考慮すると、日本、イギリス、アメリカの強姦発生率は暗数ほどの差はないと推測される。そして、日本の強姦(レイプ)被害者の警察への申告率は、アメリカやイギリスと比べて極端に低い、としています。

(不条理との折り合い「性被害 5.日本と外国との強姦件数比較」より)
  • 結論
    • 結論としては、日本の性犯罪が少ないかどうかは、強姦(レイプ)事件に絞って比較した場合、日本の被害実態が海外と比べて少ないとはいまのところ言えない。そして、日本における強姦(レイプ)被害の申告率は海外に比べて極端に低く、多くの被害者が泣き寝入りしてしまっていると推測される、ということになります。

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